自然農業とは?





自然農業は環境と生命を守って行く農業です

自然農業は化学農薬や除草剤の代わりにその地域の土着微生物や植物や農畜副産物を活用し、農家が作った営農資材を利用します。自然の理に従い、動植物の潜在能力を最大限発揮させるようにします。労働力と生産費を節減し、生産性を高め、優秀な農産物を生産する低費用高品質の省力多収穫農業です。

1・自然の仕組みを生かし、作物や家畜の生態をしっかり把握して育てます。
   土中に生息する土着微生物を活用し、品質と生産性を高めます。

2・適期適肥で農薬を必要としない丈夫な作物に育てます。
   化学農薬、化学肥料などをやめ、自家培養した畜産糞や作物の副産物などから、
   農耕者自身が作った農資材を活用します。   

3・作物や家畜が持っている潜在能力を引き出し、人間の手を借りなくてもよい健康な育を手助けします。
  栄養週期栽培理論に基づいた施肥管理を適用します。

4・自然農業は有畜複合農業を薦めています。
  作物はもちろん。自然農業畜産の原理と技術体系が確立しています。
  自然農業畜舎では豚糞・鶏糞はエサに変わるので宝物です。
  公害問題はありません。床材は最高の有機質肥料になります

5・農民の主権を取り戻す農業です。
  企業や研究機関に委ねず、農耕者自身が主体的に農業を切り開いていきます。

目次
 自然農業とは
  自然農業の精神
 自然農業の特長
 自然農業の資材
 自然農業を実践したい人たちへ
  自然農業の活動
  自然農業の本
 有機農業・自然農に関心がある人へ
 お問い合わせ

自然農業の特長

野菜・果樹

果物
 除草剤を使用しない草生栽培の農園で、土壌を回復するための土壌基盤作りと果樹の栄養週期に合った適期、適肥、適量の肥培管理を行い、香りと味の豊かな果物を生産します。皮ごと食べられる果物は、甘い果汁が多く、歯ざわりが良く、香りが生きています。

一般作物
 土着微生物を活用した土壌基盤作りと、作物に対する栄養週期管理で、連作障害がありません。収穫量が多いのはもちろん、栄養価も高く、残留農薬もなく安全です。それは作物の特性と成長段階を尊重し、発酵を通して得た自然農業栄養資材で安全な管理が行われているからです。作物特有の香りをより濃くし、栄養価が高くなるようにします。


 自然農業で生産された米は、一般の米に比べ炭水化物はもちろん、必須栄養価が高くなります。栽培期間を少し長くして、作物が充分に栄養を吸収することができるようにします。土着微生物と自然農業営農資材、自然農業的栄養週期は高い収穫量と高品質の米を収穫できるようにします。

無農薬
 自然農業は農薬を使用しません。農薬は害虫だけ殺すのではありません。そのまま土壌や果実に残ります。それが取り込まれると本人の体だけでな く次の世代にまで深刻な被害を及ぼす危険性があります。
 自然のバランスを取り戻した生態系は害虫や病気の発生を抑えます。
その事は自然農業ですでに実証されています。自然農業の果物は自然な色、香り、模様があります。

無除草
 自然農業は除草剤を使用しません。化学物質での除草は唯一の解決方法でも賢明な方法でもありません。除草剤は人間に致命的な被害を及ぼします。自然農業は雑草を除去せす、活用します。ライ麦やクローバーなどの草をマルチ効果のため育てます。草は土の侵食を防ぎ、水分を保持し、微生物を繁殖させ、有機肥料を生産し、土壌の通気性を向上させ、害虫を抑制する働きがあります。

○無耕耘
 自然農業は人為的に土を耕しません。機械を使用する代わりにミミズや微生物、線虫などを利用します。機械は精一杯耕しても20cmぐらいですが、ミミズは4~フm掘ります。さらにミミズの分泌物は最高の土壌を作ります。

○無肥料
 自然農業は化学肥料を使用しません。化学肥料を構成しているチッ素、リン酸、カリウム、カルシウム、そして他の栄養素は自然農業の資材で代替できます。魚のアミノ酸はチッ素を、卵の殼はカルシウム、動物の骨はリン酸カルシウムを含有しています。自然農業の資材は安いだけでなく、効果も顕著です。


○栄養週期理論
 自然農業は「栄養週期理論」によって作物や家畜を管理します。生命体の生長段階を正確に把握し、各時期の特徴を把握します。自然農業は「多くやれば多く得られる」という化学肥料中心の思考を否定し、「ざっと散布しておけばよし」とする農薬中心の慣行栽培に反対します。自然農業は精密農業です。安全な資材を適期、適肥、適量使用することを基本にしています。

畜産
 自然農業の畜舎は太陽光線、土壌、新鮮な空気と家畜同士の調和関係、家畜の生理的要求を最大限尊重している飼育空間です。畜舎の構造と家畜の立場を考慮して最大限環境を整えました。汚染(廃水、悪臭など)の心配がなく、入工保温はしません。
 農家が直接自家配合した飼料で、充分な繊維質と栄養を供給しています。

○汚染のない畜舎
 自然農業の畜舎には汚染がありません。自然農業の畜舎ではどんな廃水も放出しません。糞尿が床に落ちると強力な微生物で分解されます。床はコンクリートではありませんOニヒと接しています。床が生きています。鶏舎では稲ワラ。豚舎ではオガクズ、新鮮な土が床に使用されています。自然農業の畜舎は長年使用しても糞尿を掃除する必要がありません。糞尿は溜まりもせす、臭いもありません。自然農業の畜舎には悪臭がありません。太陽光線、風、微生物といった自然を活用して、床はいつも乾燥してサラサラです。人が住む家のすぐ横に畜舎があるのが自然農業ではめずらしくない光景です。

〇人工保温の必要がない
 自然農業の畜舎は人工的な保温をしません。化石燃料や電気を消費しなしで寒さに対する動物の自然な抵抗力がつくよう育てる方が賢明だと思います。自然農業の鶏は短くて粗く毛の量が多く育ちますが、一般の鶏は長くてやわらかい毛が生えます。寒い地方や気候に対して自然農業は堆肥の発酵熱を利用します。

○農民が作る天然飼料
 農民が作る天然飼料をやります。雛は孵化直後、玄米と竹の葉を食べさせます。繊維質の多いエサの多給は腸を丈夫にします。自然農業で育てられた家畜は健康で強く、病気にほとんどかかりません。

自然農業の資材

天恵緑汁
 生長ホルモンが集中している芽、出たばかりの実、完熟した実、蜜と香りに満ちた花などを原材料にします。天恵緑汁は黒砂糖を利用して、植物の活力と葉緑素を浸透圧で抽出し、発酵させた、精気が旺盛な酵素液です。


漢方栄養剤
 漢方栄養剤は当帰、桂皮、甘草、生姜、ニンニクを主原料とし、黒砂糖で発酵させ、焼酎に漬け込んで抽出した資材です。



魚のアミノ酸
背の青い魚を原料にして作ります。黒砂糖と混ぜて発酵させた後できた液は最高級のたんぱく質が含まれています。魚のアミノ酸はチッ素肥料として使用される水溶液です

水溶性リン酸カルシウム
 動物の骨、魚の骨などを原料にして作ります。骨を焼いてタンパク質や脂肪を落とし、玄米酢に漬け込みます。燐酸カルシウムはチツ素過多を押さえる効果があります。



水溶性カルシウム
 有精卵の殼、カキ殼などを原料に作ります。玄米酢に殼を入れて反応させ抽出します。カルシウムは生育後半期の肥培管理と糖度を高め、充実した果実を作るのに使用されます。

乳酸菌
 米のとぎ汁と牛乳を活用して作ります。ヨーグルトを作る原理と同じです。作物の茎と葉の微生物が弱くなって炭酸同化能力が落ちたとき、これを補強する役割をします。また実を大きくする効果にも優れています。

誘引殺虫剤
農薬殺虫剤を使わない代わりに自然農業では天然誘引殺虫酒(天恵緑汁+ドブロクまたはビール)を活用します。昆虫類の嗜好と嗅覚を利用して害虫を誘引する方法です。

自然農業を実践したい人たちへ

興味を持って頂きありがとうございます。
自然農業は
自然農業基本講習会(5泊6日)講師趙漢珪
自然農業専門講習会(3泊4日)講師趙漢珪
がありますが、先生もご高齢になり近年は随時開催されてはいません。

まずは下記の本を読んで頂けませんか。
「土着微生物を活かす」 趙漢珪 著・農文協
「はじめよう自然農業」 姫野祐子 著,編集 趙漢珪  監修, 監修  創森社  


農業を実際にしてみると本から読み取れないことも数多くあります。
全国には基本講習会を受講し実践している農家がたくさんいます。
一緒に自然農業をしていきましょう。





有機農業に関心がある人へ

有機農業でうまく作物が育っていますでしょうか。
もし上手に育っていないとしたら、それは堆肥や肥料の質や肥効に原因があるのかもしれません。
また病害虫が多いのなら、それは肥料の量や作物の体質に原因があるのかもしれません。
自然農業は 農耕者自身が作った農資材を活用し、栄養週期栽培理論に基づいた施肥管理のなかで 、作物の生態をしっかり把握して育てます。
良く理解して実践すれば良い作物が自ずから育ちます。

自然農に関心がある人へ

自然農でうまく作物が育っていますでしょうか。
もし上手に育っていないとしたら、それは土壌環境がまだ不十分で必要な栄養分が吸収できないのかもしれません。あるいは草に負けているのかもしれません。
土が良くなるまでには自然にまかしているだけでは時間がかかります。自然農業では草も上手に利用します。
自然農業では自家製資材で自然の力を生かしながら、時間を短縮できます。
良く理解して実践すれば良い作物が自ずから育ちます。

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